実り豊かな大地は

まるでパッチワーク

両手広げ

地平線まで

秋ひとりじめ


























季節の色を

愛でながら

そっと

寄りそう

二人でいたい


























古本にはさまれた

一枚のレシートが

語り出す

見知らぬ人の

見知らぬ物語
(2002年10月 いわき歌会 3席)


























漆黒の空に

銀の粉

ふりまいて

月を浮かべて

歌を詠む


























思いは

紅蓮の炎

嫉妬という名の

爪で

心かきむしる