*2018年*

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  花咲舞が黙ってない  池井戸潤  ☆☆☆☆
「銀行の取引先の内部情報が漏れている!」
郊外型ファミレス・レッドデリの出店計画の先回りをするライバル会社。誰が何のためにその会社にレッドデリの情報を漏らすのか?そこには、ある者の屈折した思いが潜んでいた・・・。「たそがれ研修」を含む7話を収録。

今回も銀行を舞台に、さまざまな難問が舞に降りかかる。中には、舞や相馬の手には負えないものもある。だが、花咲舞は怯まない。あきらめない。正義を貫くため、銀行員としての誇りを失わないため、彼女は奔走する。相馬に降りかかる思わぬできごと、意外な人物の登場など、読み手をドキリとさせる展開もある。
どんなに正義を振りかざしても、巨大組織の中での舞の力は小さい。不正を暴ききれないもどかしさもある。けれど、舞の熱意が周りの人間の心を変えていく。最後に舞の努力が報われ、ホッとした。
今回も、楽しみながら読んだ。マンネリ化してきたかな?と思わないでもないが、まだまだこのシリーズを読みたいと切に願っている。


  あやかし草紙  宮部みゆき  ☆☆☆☆
人の心のすき間にスッと入り込み、行き逢い神はその家に住みついた。開けずの間になった行き逢い神のいる部屋。だが、家族は次々と不幸に見舞われた・・・。「開けずの間」を含む5話を収録。三島屋変調百物語シリーズ5。

女が強く願ったこと。それは、人として母として当然のことだったのではないのか。けれど、行き逢い神はその女の家に住みついた。そして、その家の者たちの心を惑わし、狂わせていった。怖い!怖い!読んでいて背筋がぞっとする。他の話も怖かったが、5編の中でこの話が一番怖く、特に印象に残った。行き逢い神も怖いが、もっと怖いものが人の心の中にあった!
また、本の帯に「シリーズ第一期完結編」と書かれていてどういうことかと思ったが、意外な展開があった。おちかの決断に、これからの幸せを願わずにはいられない。
ともあれ、このシリーズはまだ続くらしい。これから先どういうストーリーになるのか?新たな三島屋変調百物語シリーズに期待したい。


  風神の手  道尾秀介  ☆☆☆☆
さまざまな人たちの人生がからみ合いながら、過去から現在へとつながっていく・・・。いったい、彼らの運命はどこでどう変わっていったのか?微妙なつながりを持つ4編を収録。

余命いくばくもない母が娘に語る高校時代の若き漁師との思い出を描いた「心中花」、小学5年生の”まめ”と”でっかち”の友情と不思議な事件を描いた「口笛鳥」、命の期限が迫る老女が抱えている昔の罪を描いた「無情風」、そして、それら3つの話に登場する人たちがつながっていく「待宵草」。この作品はこれら4つの話で成り立っている。
「こんなふうにつながっていたのか!」
考え抜かれた緻密なストーリー構成に驚かされる。バラバラだったできごとをジグソーパズルのピースのようにはめ込んでいけば、最後には全く異なる物語が完成する。見事としか言いようがない。
人の運命は、ほんのささいなことで大きく変わってしまうことがある。変わらない方が良かったのか、変わった方が良かったのか、それは誰にも分からない。でも、ひとつ言えるのは、どんな人生にも希望の光が輝いているということだ。
この作品は、人生というものをあらためて考えさせてくれた。読後感もよく、読みごたえのある面白い作品だと思う。


  風は西から  村山由佳  ☆☆☆☆
「ごめん。」
そのひと言を残し、彼は自ら命を絶った。
あこがれの大企業に就職し、希望に満ちた未来を見つめていたはずだったのに。いったい彼はなぜ死ななければならなかったのか?遺された者たちは、大企業と闘うことを決意した・・・。

将来は両親が営む居酒屋を継ぐはずだった。その日のために、大学の経営学科で学び、健介は、敬愛する山岡誠一郎が経営する「山背」に入社した。だが、それが悲劇の始まりだった・・・。
健介が就職したのは、ブラック企業だった。達成できるはずもないノルマを課せられ、彼は奔走する。「できないのは自分に能力がないせいだ。」そう思い込み、健介はしだいに自分を追い込んでいく。読んでいて胸が痛い。「山背」は、人を人として扱っていない。「社員がどうなろうと構わない。代わりはいくらでもいる。」そういうふうに考えるとんでもない企業だ。健介は、そんな企業につぶされた・・・。遺された家族、そして恋人の千秋が立ち上がる!
読みごたえがある、内容の濃い作品だった。健介が追い詰められていく描写は生々しく、リアリティがあった。けれど、健介の両親と千秋が「山背」に立ち向かっていく描写があっさりしすぎていて物足りなさを感じた。できれば、もっとじっくり描いてほしかった。それがちょっと残念だった。


  魔力の胎動  東野圭吾  ☆☆☆
「彼女はいったい何者なのか?」
自然現象を見事に言い当て、彼女は不調のスキージャンパーを復活させた。それを目の当たりにしたナユタは、不思議な力を持つ円華に興味を抱き始めるが・・・。「あの風に向かって翔べ」を含む5編を収録。「ラプラスの魔女」前日譚。

さまざまな自然現象を正確に把握できる能力を持つ円華。彼女は、身の回りで起こったできごとを鮮やかに解決していく。内容はそれなりに面白いと思う。けれど、愛想がなく生意気で、円華自身に魅力が感じられない。なので、共感できる部分があまりなかった。
また、1〜4章まではいいとして、5章の「魔女の胎動」を載せたことには疑問を感じる。5章は明らかに映画の宣伝ではないのか?この本が発行されたのも、映画の宣伝のためではないのかと勘繰りたくなる。(この本の初版発行は2018年3月23日 映画は2018年5月4日〜)純粋にひとつの作品として楽しめる形にしてほしかったと思う。期待が大きかった分、落胆も大きかった。


  カーテンコール!  加納朋子  ☆☆☆
「閉校になるので、4月以降、萌木女学園は存在しません!」
けれど、単位取得に失敗し卒業できない学生がいた。彼女らは、学園理事長からの提案で、半年間の寮生活で卒業を目指すことになったのだが・・・。

外出もネットも面会もすべて禁止。そして見知らぬ者同士の集団生活。何もかもが戸惑うことばかりの寮生活だった。彼女たちは皆それぞれ、心や体に悩みを抱えていた。それぞれの抱える問題は、胸が痛くなるものばかりだ。だが、寮生活の中で彼女たちは変わっていく。心の中に何かが芽生え始めた・・・。
「誰かが自分のことを気にかけてくれる。」
そう思えるだけで救われる。自分の未来に希望が持てる。彼女たちは単に学園を卒業したのではない。過去の自分からも卒業したのだ。そして、前向きに生きようと新たな一歩を踏み出した!
心がほのぼのとする作品だった。読後もさわやか♪


  テーラー伊三郎  川瀬七緒  ☆☆☆
ダラダラと過ごす日々。17歳の男子高校生・海色(アクア)の日常は退屈なものだった。そんなある日、紳士服店のウィンドウに置かれたコルセットに、アクアは心を鷲掴みにされる。店主の伊三郎は頑固な老人だった。「なぜ彼がコルセットを?」そこには、伊三郎の思惑があった・・・。

紳士服仕立屋の伊三郎が突然コルセットを作った!家族の者は、伊三郎がどうかしてしまったのかとうろたえる。けれど、伊三郎には伊三郎なりの理由があった。
「さびれていく一方の田舎町の商店街を何とかしたい!」
だが、高齢者の多い街。理解を示してくれる者もいるが、頭の固い連中もたくさんいる。あの手この手で伊三郎のしていることを妨害しようとする。伊三郎、アクア、そして伊三郎を応援する者たちは、さまざまな妨害をひとつひとつクリアしていく。そしてついに・・・。
個性的・・・あまりにも個性的な登場人物が多すぎて面食らう。だが、彼らは何とかして街を再生しようとする。その方法がコルセットとは!読んでいて最後まで???だったが、それくらいインパクトがないと世間は注目してくれないのだと納得。「変える」勇気と努力。それがどういう結果を生み出すかを鮮やかに描いている。読後もさわやか♪


  護られなかった者たちへ  中山七里  ☆☆☆☆☆
仙台市の福祉保険事務所課長・三雲忠勝が行方不明になり、その後身体の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。誰に聞いても、三雲は人から恨みを買う人間ではないと言われる。では、いったい誰がどんな動機で三雲をこんな残酷な方法で殺害したのか?そこには、現代社会が抱える深刻な問題があった・・・。

犯人は、三雲をひと思いに殺さなかった。じっくりと時間をかけ、苦しみながら死んでいく方法を取った。いったいどんな恨みがあるというのか?県警捜査一課の苫篠は蓮田とともに捜査を開始するが、有力な情報は得られなかった。そして、第二の殺人が起こる・・・。
この本を読み終えたときの衝撃は大きかった。生活保護・・・。護るべき者とそうでない者の線引きはいったい何を基準にして決めるのか?「生活保護を受けないと命にかかわる!」そんな切羽詰まった訴えも、冷たく拒否されることもある。お金がなく、ライフラインを止められ食料も尽きて亡くなった人は、実社会でもいる。だが、保護を求める人たちすべてを保護できないという福祉側の事情も分かる。一体どうすればいいのか。現代社会が抱える大きな問題だ。
人を殺すのは大罪だ。けれど殺害動機を知ったとき、犯人を純粋に憎むことができなかった。改めてもう一度問いたい。護るべき者とそうでない者の線引きはいったい何を基準にして決めるのか?明確な答えを見出すことができない限り、悲劇は無くならないと思う。
重いテーマを真正面から見据えた、読みごたえのある作品だった。オススメです!


  東京會舘とわたし  辻村深月  ☆☆☆☆
大正、昭和、、平成。時代が変われど、東京會舘はいつもそこにあった。旧館、そして新館になってからの東京會舘をめぐる人々の様々な物語。

大正11年に丸の内に誕生した東京會舘。国際社交場としての華やかな時代があった。訪れる人たちも、夢と希望にあふれていた。だが、時代は移り変わり、激動の時代へと・・・。喜びだけではなく悲しみも苦しみも、この會舘は経験することになる。けれど、この作品の中では特別な事件などは起こらない。そこで繰り広げられるのは、ささやかな日常を生きようとする人たちの物語だ。
時代が変わっても東京會舘を愛し続ける人たちがいる。東京會舘とともに歳を重ねる人がいる。そして、どこかで微妙につながりあう人たち。人を思いやったり、思われたり。ここで語られるさまざまなエピソードが胸を打つ。読後は、静かで穏やかな感動に満たされた。深い味わいがあり、いつまでも余韻が残る、読みごたえのある作品だった。


  かがみの孤城  辻村深月  ☆☆☆☆
いじめが原因で不登校になり、家に引きこもったこころ。救いのない状況の中で、ある日こころの部屋の姿見が光を放つ。その輝きに吸い寄せられるように、こころは鏡の中の世界に足を踏み入れた・・・。

鏡の中の世界には城があった。そして、この城に呼ばれた者は全員が中学生で、こころを含め7人いた。彼らを呼び寄せたオオカミの顔をした少女は言う。
「お前たちには今日から三月まで、この城の中で”願いの部屋”に入る鍵探しをしてもらう。見つけたヤツ一人だけが、扉を開けて願いを叶える権利がある。」
少女はなぜ彼らを鏡の国に引き込んだのか?なぜ彼らが選ばれたのか?そして、願いをかなえるのは誰か?少しずつ少しずつ状況が見えてくる。先が知りたくて夢中でページをめくった。登場人物ひとりひとりが抱える悩みや苦しみが明らかになるたびに胸が痛んだ。「誰にも相談できない!誰にも分かってもらえない!でも、誰か助けて!」彼らの悲痛な叫びが聞こえてくるようだ。
後半は、さまざまな伏線や謎がが見事に収束していく。彼らのつながり方が心にグッとくる。また、なぜ鏡の中に城があったのか?という理由もたまらなく哀しかった。まさかこんな真実が隠されていたとは!
読んでいてつらい部分や切ない部分もあったが、読後は温もりや優しさを感じた。深い感動が味わえる、読みごたえのある作品だった。


  帰郷  浅田次郎  ☆☆☆
戦争はさまざまな人の運命を変えた。その運命を変えられた者たちの切ない物語6編を収録。

戦地で地獄を見た者、帰る家をなくした帰還兵、父が戦死して人生が変わった若者、自分の命の火が消えるのを受けいれなければならない兵隊。戦争の悲劇はさまざまな形で人に降りかかる。人は抗うこともできずにただ翻弄されるばかりだ。人は何のために戦争をする?争いからは、悲しみや憎しみしか生まれない。そのことに気づかないのだろうか。
戦争の悲惨さ、平和の大切さを、作者は6編を通して切々と訴えている。この世から争いが無くなる日が来るのだろうか?たとえ無理だとしても、そういう日が来ることを願わずにはいられない。


  花を呑む  あさのあつこ  ☆☆☆
東海屋五平が死体となって発見された。五平の口には深紅の牡丹の花がいくつも入れられていた。死体を発見した手代と女中は、女の幽霊を見たと証言する。女の恨み?その事件には、意外な真実があった。「弥勒」シリーズ7。

五平の死の真相。それを調べていくうちにしだいに明らかになる意外なできごとの数々。そこに、遠野屋の主人・清之介とその兄、同心・木暮信次郎の手足となり働く岡っ引き・伊佐治の息子の嫁・おけいが絡んでくる。やがてそれは微妙につながっていくことになる・・・。
断ち切ろうとしても断ち切れない縁。忘れようとしても忘れられない過去。人はいつもそのことで悩み苦しむ。清之介にしてもおけいにしても、苦しみを抱えて生きていくことになる。だが、清之介の苦しみを冷ややかに笑いながら見ている者もいる。同心の木暮だ。因縁深いふたりの絡み合いが、果てしもなく続く。このふたり、いったいどうなるのだろう?新たな展開があるのではないかと新刊が出るたびに期待するのだが、ふたりの間には何の進展もない。また、最近は似たような話が多くなり、少々飽き気味になってしまった。このシリーズをこれからも読み続けるのか?そうも思い始めてきた。作者にはぜひ、新たな展開をお願いしたい。


  盤上の向日葵  柚月裕子  ☆☆☆☆
山中で発見された白骨遺体のそばにあった遺留品は、初代菊水月作の名駒だった。何百万円もする高価な駒がなぜ遺体と一緒にあったのか?刑事の石破と佐野は、その真相を追い求めたのだが・・・。

平成六年、山形県天童市。物語は、注目の若手棋士同士による対局会場に二人の刑事がやってくるところから始まる。若き天才棋士・壬生と実業家から転身して特例でプロになった東大卒の棋士・上条との対決だった。なぜ刑事がこの場に現れたのか?そこから話が過去にさかのぼっていく・・・。
少年時代、父親から虐待を受けていた上条。その上条を不憫に思い、わが子のように可愛がり将棋を教えてくれた唐沢。そして、東大時代に出会ったさまざまな人物。上条は、彼らを通して将棋の持つ光と影の部分を味わうことになる。その部分が切々と描かれている。
上条はこの事件にどう関わっているのか?また、なぜ高価な駒が被害者と一緒にあったのか?いったいそこにはどんな真実が隠されているのか?否応なしにも期待が高まっていく。
最初は面白い話だと思った。けれど、読み進めるうちに松本清張の「砂の器」に似ていることに気づいた。 (調べてみたら、やはり作者は「砂の器」を意識してこの作品を書いたことが分かった。)気づいたら、そこから先はどうしても「砂の器」と比較しながら読んでしまうことになる。はっきり言って、「砂の器」よりは劣る。「砂の器」と比較されるのは、この作品にとってはマイナスだと思う。主人公にもなかなか感情移入できなかった。それに、遺体とともに駒が埋められた理由も、説得力に乏しい気がする。上条の人生は悲しい。読んでいて胸が痛んだ。けれど、それが素直に感動に結びつかなかったのが残念だった。


  AX  伊坂幸太郎  ☆☆☆☆☆
三宅は、「兜」と呼ばれる超一流の殺し屋だった。だが、息子が生まれたときに、殺し屋を辞めたいと思った。辞めるために必要なお金を稼ぐため、不本意ながら殺し屋を続ける彼のもとに、意外な人物が現れた!5編を収録。連作集。

「兜」は超一流の殺し屋だ。誰にも知られずすばやく依頼をこなす。人の命を奪うことに何のためらいもなかった。けれど、その考えは、息子が生まれたときに一変する。彼は殺し屋を辞めたいと思う。だが、辞めたいと言ってすんなり辞めることができるほど、甘い世界ではない。兜を取り巻く状況は、しだいに厳しくなっていった・・・。
兜は、家庭ではまったく妻に頭が上がらない。息子の克己が同情するほどだ。でも、それは妻が怖いわけではなかった。彼はたぶん妻の笑顔が見たかったのだと思う。妻の幸せそうな顔が見たかったのだと思う。彼が大切にしたいものは、妻と息子の幸せだった。それだけに、平穏な生活を手に入れたいと願う兜の思いは、痛いほど読み手に伝わってくる。兜の思いに胸が締めつけられた。はたして、兜の願いはかなうのか?だが、兜の運命は思わぬ方向へと進んでいく・・・。
ラストへの収束の仕方は、見事だった。作者らしいと思う。切ない中にも笑いがあり、そして温もりがあった。読後も強く余韻が残る。読みごたえのあるとても面白い作品だった。


  宮辻薬東宮  アンソロジー(複数著者)  ☆☆☆
ちょっぴり怖い短編ミステリーのバトンリレー。宮部みゆき、辻村深月、薬丸岳、東山彰良、宮内悠介。5人のアンソロジー。

宮部さんの「人・で・なし」は、かなりのインパクトがあった。じわじわと迫りくる恐怖。読み手に「さすが!」と思わせる話だった。辻村深月さんの「ママ・はは」も、サラリとした何気ない会話の中に実は恐怖が潜んでいるというぞっとする話だった。このふたつは読みごたえがあったのだが、他3編はそれほど面白いと思わなかった。特に宮内悠介さんの話は、ラストを飾るのにふさわしいとはどうしても思えなかった。恐怖でもミステリーでもない中途半端な話だった。
宮部みゆきさんの書き下ろし短編を辻村深月さんが読み、短編を書き下ろす。その辻村さんの短編を薬丸岳さんが読み、書き下ろす。薬丸さんの短編を東山彰良さんが・・・。そういうふうにして2年かけてつないだそうだが、そんなふうには全く感じない。それぞれバラバラに書いてひとつの本に収めたものと、何ら変わらない。前の話を引き継ぎながら新たに展開していく話の方が、ずっと興味深いし面白いように思う。その方が、前の話を読んでから書き始めるということが生きてくるのではないか。人気作家5人のアンソロジーということで期待して読んだのだが、少々期待外れだった。