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2005年7月19日

サウスバウンド(奥田英朗)


父は元過激派。そのハチャメチャな言動に、息子の二郎はいつもハラハラさせられどおしだった。ある事件をきっかけに一家は東京の生活を捨て、沖縄の西表島に移住することになった。しかし、そこで待ち構えていた出来事は・・・。

二郎の視点から描いた作品だが、この作品の主人公は二郎の父、上原一郎ではないだろうか。そう思うくらい一郎のキャラクターは強烈だった。沖縄での生活はそれなりに穏やかに過ぎていくかに思えたが・・・。何者にも屈しない一郎の姿は極端だが、信念を貫こうとするその姿は迫力があった。自然を残す道を選ぶのか、人々が豊かになる道を選ぶのか、それはとても難しい選択だと思う。
沖縄の魅力やそこで暮らす人たちの様子も生き生きと描かれていて、読んでいて楽しかった。上原一家の行く末は?きっと沖縄の太陽みたいに、まぶしく輝いていることだろう。

ゆこりん : 21:24 | コメント (6) | トラックバック (12) | 作者別・・おくだひでお

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トラックバック時刻: 2005年7月24日 04:19

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トラックバック時刻: 2006年5月30日 14:21


コメント

こちらでもTBさせていただきましたー。
上原一郎、ほんと強烈なキャラでしたね!
でも東京にいる時はただの迷惑なオヤジって感じだったのに
沖縄に来てからぐんぐんかっこ良く見えて、びっくりでした。
実際に身近にいたら、大変だと思いますが…(^^ゞ

投稿者 四季 : 2005年7月24日 04:24

最初の方は、「なんというオヤジだ!」と思って
読んでいたけれど、沖縄に行ってからは本当に
かっこよかったですね。私もそう思いました。
最後は力でねじふせられた感じもしないでは
なかったです。読んでいて悔しかったです。

投稿者 ゆこリん : 2005年7月24日 15:56

こんにちは!おひさしぶりです!
奥田英朗さん。最近とても気になる作家さんです。
図書館で見つけたら絶対借ります!!

先週図書館にいったら、しまっていて、
今は手元に一冊も本がなくてキツイです~~
一人暮らししてからは本は極力借りるときめてるのですが。。。
本が手元に無いのはつらすぎなので。何か買ってしまいそう・・・笑

投稿者 nori : 2005年7月25日 23:16

noriさん、こんにちは~♪
私も出来るだけ図書館から借りるようにしています。
買うときは文庫本だし(^^;
奥田さんの本は面白いです。
「空中ブランコ」「イン・ザ・プール」、noriさんは
読みましたか?

投稿者 ゆこリん : 2005年7月26日 11:18

こんにちは。
本当に一郎は強烈なキャラでしたね。
「空中ブランコ」「イン・ザ・プール」の伊良部先生もですが、
奥田さんは傍迷惑度の突き抜けたキャラクターが面白いですね。
TBさせていただきました。よろしく。

投稿者 ゆうき : 2005年12月11日 01:58

>ゆうきさん
こんにちは。
一郎のキャラが強烈でしたね。でもこのキャラ嫌いじゃ
ないです(笑)奥田さんの作品に登場する人物は
魅力的な人ばかりです。
TBありがとうございましたm(_ _"m)

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2005年12月11日 13:03